ヘルシンキ交響楽団 バスクラリネット奏者 ヘイッキ・ニクラ氏
共同分析結果
・カーボン(先)チタン
中間色の明るい音。中くらいに広がりをもち、伝統的な室内楽に適している。
音が軽い立ち上がりで得られる。先端がチタンなので、パワーも持つ。
・カーボン(先)真鍮
非常に明るく、広がりをもつ。幅広く室内楽に適している。
音の立ち上がりが楽。それでいて、先が真鍮なので、音もまとめやすい。
・ チタン(先)チタン
中くらいの広がりをもつ。オーケストラ、室内楽のどちらにも適している。
真鍮ほどの音のまとめやすさは得られないが、力強さは非常にある。
吹奏楽などにも向いている。
・ チタン入り真鍮(先)チタン
明るく、広がりを持つ。室内楽のほか、ソロの演奏にも適している。
音のまとめやすさを残したまま、先端がチタンなので、力強さも併せ持つ。
・ チタン入り真鍮(先)真鍮
広がりをもち、丸く、中間の音をもつ。ソロの演奏のほか、オーケストラ、
吹奏楽、室内楽など、すべてのシーンに大変良く合う。
音がまとめやすいので、より音に表情をつけやすい。
また、中心がチタンで作られているので、力強さも併せ持つ。
その構造の通り、力強さを、しっかりとまとめたという感触が得られる。
・ 真鍮(先)真鍮
暗めの音をもち、広がりを持つ。オーケストラ、吹奏楽、室内楽、
またソロの演奏に幅広く適している。チタンほどは、音に力を持たないが、
繊細なコントロールが可能。
・ タングステン入り真鍮
非常に広がりをもつ。暗めの音。オーケストラ、吹奏楽、ソロの演奏に非常に良い
力強さも非常に良い。軽めのリードでも、重厚なサウンドが得られる。
・洋白ニッケルシルバー(先)チタン
音の立ち上がりが楽であるうえに、軽めの広がりをもつ、丸い音を持つ。
オーケストラ、吹奏楽、室内楽のほか、ソロの演奏にもとても良い。
分析結果
・ トリプルブリランテ
音の芯は太い。
反応・発音が早い。
音質は重め。
重厚さ、音の芯に太さがある。抵抗感も強めでバスクラリネットらしい深めの音がなる。深く息が入る方にオススメ。
・ カルテット
音の芯はクリア。
反応・発音は早い。
抵抗感は弱い。
音質は軽め。
音が軽やかで、輪郭がはっきりする。抵抗感も弱く、息もあまり必要とせずに、鳴るので、少ししっかりめなリードを付けてみるのも良い。中・高生または、バスクラを少し苦手にされてる方にオススメ。
福井 聡(あきら)氏
京都市立芸術大学、ベルギー王立アントワープ音楽院クラリネット科、
バスクラリネット科(名誉賞受賞)卒業。
兵庫芸術文化センター管弦楽団アソシエイトプレイヤー。
相愛大学、神戸学院大学非常勤講師。